2023/03/13
【準備なくして勝利なし】
GOです。
【準備なくして勝利なし】
日本国内が盛り上がる
野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)
日本代表「侍ジャパン」の佐々木朗希投手(21)=ロッテ=が、
さまざまな思いを胸にチェコ戦のマウンドに立った。
東日本大震災から12年の「3.11」に主要国際大会デビュー。
岩手県陸前高田市で生まれた自身にとって
「毎年忘れることはない。特別な日」に、
日の丸を背負う運命的な巡り合わせとなった。
小学3年生で被災。
自宅は津波にのまれ、父の功太さん(当時37)と祖父母を亡くした。
避難所生活を送った後、同県大船渡市へ移った。
震災後10年の2021年。
当時を振り返り、感謝の言葉を述べた。
「たくさんの人に支えられて、頑張ることができた」
野球も支えの一つ。「野球をしている時が一番楽しかった。
夢中になれる時間があったおかげでつらい時も頑張れた」
大船渡高へ進み、
3年時に高校生最速の163キロを投じて世間を驚かせた。
鳴り物入りでプロの門をたたき、
高まる期待を受け止めながら
じっくりと体を鍛え、技術を磨いた。
昨季はプロ野球史上最年少の
20歳5カ月で28年ぶりの完全試合を達成。
周りの期待を超えていく姿に、ファンが酔いしれる。
「今は勇気や希望を与える立場」と自覚するが、
本心は「不安な気持ちが大きい」。周囲には弱音を吐くことも。
だからこそ、不安を打ち消すように人一倍努力と準備をする。
野球への原動力は「あのとき頑張っておけばよかったと思わないように」
一瞬も無駄にしたくない。そんな思いが人を動かす。
「震災を知らない子供たちもいる。思い出してもらうことに意味がある」
自身の使命にもしっかりと向き合う。
言葉だけでなく、懸命に腕を振る姿で見る人に
思いを伝え感動を与えたチェコ戦だった。
(日本 10-2 チェコ)